ピラティスとは

ピラティスとは

初夏のような天気が続いていますね。
季節の変わり目で毎日毎日 朝昼晩の温度差もかなりありますので体調を崩さないようにしてください。

そこで、今日は健康について少しお話したいと思います。

私は、健康住宅を念頭に住宅を設計し施工しておりましたものですから、
建物も健康そこに住む人も健康でありたいと思っておりました。
そこで16年ほど前に健康管理士という資格を取りました。現在日本成人病予防協会に所属しおります。
その内に成人病予防研究会がありましてそこから健康に関する学術刊行物が送られてきまして学習しております。

今回は『ピラティスと健康』がテーマです。
         
1.ピラティスとは

最近「体幹」という言葉をよく耳にしませんか。ピラティスは、この体幹を鍛えるためのエクササイズであり、
体幹の強化は、スポーツのパフォマンスを向上させるために欠かせないことから、
近年アスリートにも非常に注目されています。

ピラティスは「正しい運動で体を矯正すると、体が正しく機能するようになり、
身体的健康へとつながっていく」という考えが土台になっています。

ピラティスを行うと、小さな筋肉が発達し、それが大きな筋肉の強化に役立ちます。
そして、すべての筋肉をできるだけ均一に発達させることにより、個々の筋肉が調和し、
本来の働きを取り戻していきます。また、骨や筋肉の状態はどうか、関節の働きはどうか
、呼吸の状態はどうかなど、一つ一つ体に問いかけながら行っていくことで「自分自身の体と対話する」
ことを重要視します。

そして、自分の体に何がおきているのかを感じ取りながら行うことが大切なのです。
ピラティスを続けることで、体幹を鍛え、姿勢がよくなり、
そして無意識に正しいからだの使い方ができるようになるため、健康へとつながっていくと考えられているのです。

ピラティスは、1900年代初頭にドイツ人のジョセフ・H・ピラティス氏によってこうあんされたエクササイズです。 
ピラティス氏は幼小期に、くる病や喘息、リウマチ熱などに苦しんだため、
病を克服するためにトレーニングすることに目を向けました。ボクシングやレスリング、
器械体操など、パワーと筋力を重視する西洋的な鍛え方だけではなく、ヨガや禅など、
心身を鍛える東洋の伝統的な方法も学び、多くの知識を体得しました。

そして、この経験から後に、「正しい運動で体を矯正すると、体が正しく機能するようになり、
身体的けんこうへとつながっていく」と考えるピラティス・メゾットを確立したのです。

現代では、体幹やコア(体幹部分のインナーマッスル)の安定性を図るエクササイズを対象とした
研究が進んでおりピラティスの理論と実践は医療としてのリハビリテェションを目的とするだけでなく、
フイットネスとして健康増進を目的としたり、プロスポーツ選手向けのトレーニング方法になったりと、
幅広くさまざまな用途で世界中の人々に浸透しています。

2.ピラティスと健康の関係
ピラティス・メゾットが重要視するポイントを紹介します。
ピラティスは「体幹・コア」の強化に注目しています。

「体幹」とは 簡単に言えば体の中心、つまり胴体のことを言います。姿勢の保持やあらゆる動きの土台となる部分です。「コア」とは、この体幹にあるインナーマッスル(深層筋)のことを示しています。

お腹の前から横を覆う「腹横筋」、椎骨一つ一つをつなぐ「多裂筋」(脊椎分節筋)、
下部肋骨・胸骨・腰椎を結ぶ「横隔膜」恥骨と尾骨をつなぐ「骨盤底筋群」の主に4つの筋群から構成されており、
これらは腰や骨盤、背骨などをささえる役割を担っています。

ピラティスでは、コアを体の源として考えています。ピラティスによってコアを安定させることで、
体の土台である体幹をしっかりと作ることができるのです。

コアを構成する4つの筋肉

腹横筋:腹部のコルセットのような役割を持つ筋肉
脇腹の最深部にあり腹部の圧力(腹圧)を高め、腰回りと体幹を安定させ、内臓を正しい位置に収める役割があります。呼吸をする際にも働きます。

多裂筋(脊椎分節筋):脊柱を安定させる筋肉
 脊柱の深層部にある細かな筋肉の連なりで、首から腰にかけて脊柱を構成する椎骨を一つ一つつないでいます。多裂筋があることで、体を滑らかに動かすことができます。

横隔膜:腹腔の天井 呼吸をするために欠かせない筋肉
 横隔「膜」と呼ばれていますが、実際には半ドーム型をした筋肉の束です。
腹腔の「天井」部分に当たります。息を吸うときには収縮し、腹腔内の内臓を下方に押し込むと同時に、胸腔(肺のあるスペース)の内圧を下げることで、空気を肺に導入します。

骨盤底筋群:骨盤や」内臓を支える筋肉
 主に恥骨と尾骨の間を走る複数の筋肉から構成され、「骨盤の横隔膜」とも呼ばれています。腹腔の床に当たり、膀胱や腸、女性では子宮などの内臓を支えている筋肉です。直腸や尿道、膣が骨盤底筋群をとうり抜けているため、尿や便のコントロールもしています。

         筋肉のバランスを整える
 コアを強化するときに大切なのは、筋肉量のバランスを整えることです。背骨、お腹、骨盤周辺の筋肉をいしくすることによって、前後左右全体の筋肉」が偏ることなくついていくことが重要です。筋肉の偏りは歪みを引き起こす原因となり、その歪みは体の不調の原因となります。バランスよく筋肉が付き、足の裏から頭の先まで意図が張ったようにまっすぐと伸びている状態が、コアがしっかり維持できている状態なのです。

         ピラティスによる正しい姿勢
 ピラティスでは、歪みのない「正しい姿勢」を身に付けることを重要視します。
私たちの体は普段の生活習慣や癖によって、左右対称でなく、型の高さが違っていたり、
筋肉量が左右差があったり、本来まっすぐなはずの背骨が真ん中からずれていたりなど歪みが生じています。

例えば、右利きの人の右腕の筋肉が発達するのは当然であり、多少の左右差があることは自然なことですが
、許容範囲を超えた左右差は、体に障害や痛みを起こす可能性があります。
体の中心にある体幹やコアの力が弱くなると、脊柱や骨盤が歪みやすく、
首や肩、腰に負担がかかり、痛みだけでなく、体全体の不調や老化につながってきます。

 正しい姿勢とは、正面から見た場合」は、脊柱を中心に左右対称になっている状態です。
そして、横から見た場合は、背骨が生理的」湾曲と呼ばれるように、ゆったりとしたS字カーブを維持している状態です。具体的には、耳、肩、膝、くるぶしが、」地面から垂直に、一直線にまっすぐ伸びた状態が理想的とされています。

 真っ直ぐに立っているつもりでも、肩が傾いていたり、背中がまるくなっていることは多いものです。
立ち姿を」鏡でチェックして、正しい姿勢を体で覚えましょう。
体を左右対称に近づけることで歪みを直すことができ、体が本来持っている機能を発揮できるようになります。

         体を正しい位置にする
背骨
 背骨は、直立二足歩行である人間の体を支える「柱」のような存在です。その構造は小さな骨(椎骨)の連也で、骨と骨の間を広げたり狭めたりしながら、前後左右に曲げる、反らす、ねじるなどの動きを可能にしています。

骨盤
 骨盤は前後左右に動き、斜めに傾けることもできます。ピラティスでは背骨を柔らかく動かすに当たり、骨盤が連動して動きます。骨盤が前傾すると背骨の反りが大きくなり、骨盤が後傾すると背骨が丸くなります。
      
ピラティスの呼吸法
主に「胸式呼吸」であり、具体的には、呼吸筋(内肋間筋、外肋間筋、横隔膜)
の中でも主に外肋間筋を使って胸郭を最大限に膨らませ、肺に限界まで空気を入れたら今度は絞り出しようにはく、というものです。
胸式呼吸を行うことで、体幹にある腹横筋が反応し、引き続いて背骨の椎間を支える多裂筋や骨盤を支える骨盤底筋群が反応し始め、コアを鍛えることができるのです。

話がながくなりますので今日はこのくらいしておきます。次回はピラティスによる健康効果お話しします。